2012年9月26日水曜日

音響業界も注目するDANTE対応の意味はPTPが鍵




 先日から映像関連ニュースが続いてますが、今日は音響さん向けのニュースを1つ。
GigaCore16XTというマネージメントスイッチがPLASAにて発表されたLumienxですが、最近、継続したニュースがないね。と皆さん思ってらっしゃるのではないかと、私自身、気がかりな日々を過ごしております。

おまけに、未だデモ機材も入ってこないのは、どうしたものか?というと、まだ音響業界のプロトコル "DANTE" に対するチューニングをおこなっている最中で、それはPTP(プレシジョンタイムプロトコル)という同期のためのプロトコルに関する問題です。
(他にもいろいろありますが、一番の理由はこの音響関連)

先に発表された14Rの最新ファームウェアで、音響さんのリクエストから、QoSテーブルをもうけたものの、単にQoSテーブルにおいて、DANTEストリームを優先扱いにするだけでは、同期に問題があったことから、Luminexでも実際の機器をつないで、テストをしながらPTPについてファームウェアを調整をしていく必要があると感じられました。

すでにデジコムさんでは、GigaSwitch8を音響業界向けに販売していただいてますが、おそらく今の音響業界において、GigaSwitch8ではリダンダント機能がないため、いくらスイッチングが早くても、物足りないのではないかと想像します。

ここでGigaCore14Rのファームウェアが完成すれば、(同時に16XTも)光ファイバーポートも搭載するし、またリダンダント機能を利用することも可能となり、VLAN機能もまた得られるわけで、なんとかInterBEEまでに間に合わせようとLuminexも努力をしているところです。

あとは、Luminexを信頼して待つしかありませんが、このファームウェアが完成すれば、音響業界においてGigaCore14Rは理想的なマネージメントスイッチになるのじゃないかと思います。VLAN(彼らはわかりやすくグルーピングと呼ぶように言います)の設定も、そしてQoSの設定なども非常に簡単で、コマンドラインを不要とするステージに特化したスイッチになるだろうと思います。

マイルランテックとしては、このスイッチにFiberFoxを組み合わせて提案させていただきたいところです。このスイッチとファイバーフォックスの組み合わせは、私が思うにツアーマーケットの音響、照明にベストな選択になると思います。




2012年9月25日火曜日

Catalystコントローラーの新しい潮流














  先週は、ゲームショーといったイベントでMedialonを活用すると、非常に便利な事がわかり、今後はWatchOutと同時にスイッチャーコントロールの為の装置として、これまでの映像業界にはすんなり受け入れていただけるのではないかと、少し自信を深めたわけです。できれば、BarcoのアンコールをT2なんかと一緒にMedialonで叩いて欲しいなんて事を夢みているのですが、映像業界の皆様いかがでしょうか?

 さて、Medialonのような、ある意味オーソドックスな映像ツールと大きく異なるのが、Catalystというソフトであろうと思います。何が難しいって、やはりDMX制御でないと、すんなり制御できないという点ではなかろうかと、今さらながらに感じている私です。
今の時点で、とうとう私も照明卓を映像業界にご紹介する事については、完全に気持ちが萎えたというのが本音で、なんとかして照明卓を使わないでもCatalyst制御が可能となる方法というのを提案したいと考えています。

ということで、まだ正式リリースではないのですが、映像業界の方にとっては朗報になるでしょう。この新しいカタリストコントローラー。このソフトウェア、Artnetによる制御なんですが、初めて触って10分で理解できるくらい簡単です。

MAC用のソフトで、MacBookProなんかにインストールしていただいて、Catalystとネットワークケーブルで接続します。非常に簡単に、カタリストのファイルやライブラリーを選択でき、スケールやポジションもスライダーバーで制御して、上部のプリセットに簡単保存できます。しかも、シーケンスに並べる事もできるし、プリセットキーを叩いても再生できます。

まだ開発中ですので、今はまだ、数多くのリクエストを開発者に投げている最中ですが、これが完成すると、非常に手軽にカタリストをオペすることができるようになります。例えばフレームをステップ送りしてさがし、それをプレイフォワードにしてプリセットに保存。本番ではいわゆるポンだし的にマウスクリックで再生。再生スピードをその場で調整といった事も可能になるでしょう。

確かにDMX卓のような多彩なプログラム能力はないですが、そこまでいかなくとも、これで十分という現場は多数あるだろうと思います。インテンシティーがフェードするだけでいいんだよ。というシチューエーションです。実際、個々のパラメーターのタイム変化にしても、どこまで必要なんだと思うので、今はスケールとポジション程度はタイム入力させようかと思ってますが、今の状態でも十分という現場は多い気がします。

これがリリースされたならば、きっとこれまで導入を悩んでいた人もCatalystワールドに入っていただけるのではないかと期待します。今しばらくは期待して待っていてください。もちろん値段もかなり手頃な価格で提供できると思います。






2012年9月19日水曜日

誰が為にShowMaster














 これまでMedialonのコントローラーは、設備案件に投入してきたのですが、実は、この製品がライブステージで有効であること、そして外国では、そういう使用例が多い事は、すでに承知していました。何年か前にうちを訪問された方々も同じような事を言ってました。http://mileruntech.ldblog.jp/archives/52040496.html

ただ、あの当時より、私もかなり理解が進んだので、「デバッグモードなんぞでオペなんかしないね。それよりも完璧なユーザーパネル作る自信がある」と言えるほどになりましが、あれから2年。。ずいぶん時間が経過したものです。

一部の、ある意味イノベーター的素質をもった人が、導入を決めてくれたおかげで、細々と売れてきたMedialonですが、ここにきてようやくイベントでの活用に一歩踏み出す可能性が見いだせたので、その仕込みをお手伝いしました。

実際、この製品、すごく出来がいいのだけど、じゃあ映像的にどう使えばいいの?という実例が示せずにいたのですが、今回は、 映像業界でこう使うと便利なんじゃないか?という1つの例になればいいなと思ってます。顧客は、以前、私が大失敗したデモンストレーションのお相手。よく声をかけてくれたものだと思いながら、いやまだ誰も購入するなどとは言ってないので、これきりかもしれませんが。。。

さて、今回の使用例は、スイッチャーとメディアプレイヤーの切換え、及び音響卓のシーントリガーなどです。それをPC画面のスイッチやゲージ、タイムコード表示を見ながら、確認しつつ、スイッチパネルなどを使ってオペレーションするというもの。

こうしたアプリケーション例を見ていると、これまでMedialonはいったい誰のためにある商品なんだろう。という点を明確に示せませんでしたが、間違いなく映像業界において、便利な製品である事は確かです。そして、この製品の秘めたるパワーは、ありとあらゆる同期制御、ショー制御、機構制御や映像機器の制御にわたり、その潜在能力は、他の制御製品とは比べ物にならないものだと自分は思ってます。





2012年9月17日月曜日

ほぼすべての機器が制御できます。














 本日のテーマは、ショーコントローラー製品としてのMedialonというより、AV制御装置としての話。映像さん向けの話です。

すでにうちがMedialonを扱い始めて3年くらいたちますが、これまでショーコントロールなんて言うわかりにくい話をしてきた故、皆、何ができるか今ひとつ、理解できずにいたのではないかと思います。今日は海外出張帰り、すぐにリクエストをくれた映像会社さんのおかげで、今まで以上に、いろいろテストできそうな気がするので、これまでの事をまとめてみたいと思います。

MedialonはRS232Cの出力、ドライ接点出力、デジタルイン(ローボルテージの電圧入力)、MIDI、DMX、RS422、タイムコード、イーサネットの入出力をもちます。
これまで、実際に確認してきたのは、RS422以外のすべてで、さまざまな製品を制御してきました。

具体的には、Barco/フォルサムのアンコールのテイクを叩く事はできました。そのほか、TCP接続によるドレミのデッキコントロール、昨日のテストではAnalogWayのスイッチャー。いずれもTCP/IP接続です。RS422接続については、以前、ある映像会社さんで行ったデモで大失敗してしまい、まったく何も動かせませんでしたが、改めて正しい変換を使えばいけるはずです。音響機器では、RS232C接続によるYAMAHAのDME64の制御は確認できています。その他、PJLinkによるパナソニックのプロジェクターなどはほぼ完璧に機能しています。(ランプ制御やタリーを受けての、画面表示など)

私自身が、主に照明をバックグラウンドにもつため、これまでDMX主体の現場で利用してきましたが、実際のところ、海外では映像さんがライブ現場で使う例も多く、各種機器の同期やリモートパネルのための装置として、今後はうまく映像さんにご活用いただきたいところです。
(現在、シーマさんが販売代理店として、お手伝いいただける事になっています)

Medialonは、さまざまな装置のデバイスデータをすでに内部にもっており、このデバイスデータを利用すれば、誰もが簡単に各種機器をコマンドデータをドラッグアンドドロップするだけで利用でき、機器特有のキャラクターを打ち込んで作業する必要がありません。

有名どころでは、Barcoのプロジェクターやクリスティーのプロジェクター、Barcoアンコール、Dataton のWatchout, エクストロンのマトリクス、BSS Sound web London、Doremi V1& Nugget など多種多様なものがデフォルトデータライブラリーにあります。

もし、このデータライブラリーに機種名がなくても、ローレベルコミュニケーターという機能を使って、任意のプロトコル選択、機器それぞれに特有のコマンドをあらかじめ、わかりやすい名前で登録しておいて、簡単に使うことができます。

各種の装置をいっぺんに操作する時や、イベント現場での同期目的など、多様な使い方が考えられます。これまで、ProとSTという2種類の装置だけのラインナップでしたが、10月からは写真のLEやXSといったより安価でライトな用途の装置も登場します。 是非、デモなどのご依頼や、販売等でご協力いただける事があれば、ご連絡をお待ちしております。





2012年9月14日金曜日

ショーコントロールの本拠地













Medialon本社に到着したのは、ずいぶん遠回りをした事もあり、かなり予定の時間をオーバーしましたが、無事に到着。

何人かが会社を辞めた事もあり、少し雰囲気が変わりましたが、以前より話のしやすいフランクな空気があって、いつものArno先生もスーツを着ちゃって、めずらしくびしっとした印象です。

製品情報としては、ShowMasterLEとXSについて少し残念なお知らせがあります。
実はいろいろ計画に遅れが出ています。

おそらく新製品については、10月には出荷可能だと思いますが、現時点では明確ではありません。10月出荷準備OK程度の感じで、実機もXSは見る事はできませんでした。

また、iPadなどで使えるコントロールアプリケーションも同様に遅れており、つまり今年の前半にあった展示会などに出展したいくつかの新製品はもう少し待たないと手に入らないようです。

このMedialon製品は、非常に特殊な分野のため、単に販売するのが難しい製品ですが、マイルランテックでは、ショーコントロールだけでなく、映像機器の同期の目的や、さまざまなアプリケーションに提案をしていきたいと思っており、近いうちにプログラムトレーニングなども含めて、 準備をしていきたいと思います。



Paris到着













 ロンドンからパリへ入るのはこれが2回目ですが、前回はできるだけ安い料金を選択したのですが、今回は一人なので、ちょっといいクラスにしたら、飛行機の機内食のように朝食が運ばれてきたときには、ちょっと感動です。(でも新幹線の大阪行く程度の金額なんですけどね)

朝9時頃にロンドンを出て、到着は時差もあるので12時47分頃。ユーロスターの駅は人でごった返していて、フランス語が飛び交ってます。

ロンドンでの、照明やネットワークの話から、今度はまったく異なる制御分野であるMedialonを訪れるため、パリに到着しました。

ユーロスターで到着したNord駅から地下鉄で1時間程度のところが目的地ですが、地下鉄の乗り方がよくわかってなかったので、ちょっと損をしてしまいました。しかしフランスに来ると、妙な連中が近寄ってきたり、若造がたかりにきたりで、ロンドンではあまりない経験をしました。






2012年9月13日木曜日

Catalystの故郷でLegendに会う














 Londonの最終日は、ネットワークや照明の話から離れ、リチャードに会う為に、PLASAを後にし、まさにカタリストの生まれ故郷である彼の地元へ行ってきました。

一緒にいたビジュアルデザイナーの方は、昔からの付き合いのようで、カタリストのベーターテスターでもあり、カタリストの開発を助けているそんな仲間もいる事がわかりました。最新版のソフトはというと、すごいの一言ですが、まだ言えません。もう、プロの為のすごいツールということで、こうなるともう。。。いや言えないです。

今、ロンドンの劇場でもビデオ分野は多くが音響のセクション扱いになっています。しかし、音響さんに映像はわからないと彼は言います。例えばロンドンのナショナルシアターは音響セクション、ロイヤルオペラハウスも同様、ロイヤルシェークスピアは照明管理、しかしビデオセクションは新しい分野で、誰も正確に映像の事を理解できているとは言えない。これが今、問題になっているのだと。。

その他、興味深い話をメモできた範囲と、覚えている範囲で簡単に紹介

Q1 カタリストのレイヤーを64まで増やして欲しい。
A  これまで試してきたけど、うまくいってない。もう一度やってみるけど、OS10.6.8では40が限界です。

Q2  MTライオンへの対応

A  これはAppleに依存する問題、今のMTLionはバグが多い。安定したOSとは言えない。よって、これを使うことは今はできない。Lionは問題ない。けれど、OS10.6.8にダウングレードして使うのがもっともよい。今後、Appleが安定したOSを出せば、使えると思う。

Q3 カーブドスクリーンのドットを増やせるか?
A 曲面補正については、16ポイントが限界で、それ以上になると、難しくなるだけで、まったく効果的ではない。よって他社製品のアプローチはいいとは思えない。カタリストはExactMapという新機能でこれに対応する。つまりプロジェクションマッピングのこうした機能は次のバージョンで劇的に変わる。

Q4 MIDIマッピングについて

MIDIについてはレゾリューションに問題があり、カタリストをフルに使う事ができない。例えば、127ステップしかないMIDIの解像度で、どうやってファイルやライブラリーを動かすのか?場合によってはよい方法の時もあるけれど、自分はMIDIで制御するのはよくないと考える。

Q5 トランスポート画面

これは完成形ではなく、 また新しい画面を作っている、しかしこの画面を使うオペレーレーションには限界がある。

Q6  CITP対応

CITPはまったくだめなデザインで、まったくいいとは思えない。あれは未完成なプロトコルだ。よって対応することはない。

Q7 サウンドモードで映像がかくつく問題

これは、画面のリフレッシュレートが、解像度のよってまた装置によって異なることと、またサウンドトラックのレートに関係する。1280×720だと50.000、1024×768だと60.02、1280×1080だと60.03というように画面の解像度によって異なる。これが問題で、同じ装置を同じリフレッシュレートで使用し、コンテンツを作る時に、出力装置に合わせたレートを意識して作る必要がある。これは映像のシステムの問題。

など、いろいろありましたが、かっこうはラフなおじさんでも、中身は天才的な人物で、ちなみに、PLASAなどの展示会に顔を出さないのは、嫌いなんじゃなくて、単に忙しいからだそうです。本当に忙しいので、メールもラフになると。。だから地元を離れることも今は難しい。また、What's going on ?と言われていることについても、ちゃんと開発は続いているし、心配されなくてもユーザーは活発に活動している。イギリスの劇場業界ではとてもポピュラーなソフトウェアだ。という回答でした。

正直なところ、このソフトはやはりプロフェッショナルなステージ演出のためのソフトウェアなんだと再認識です。つぎのバージョンは来年にはどこかの本番で使われる予定で、もしかしたらそれは日本かも。。






2012年9月12日水曜日

ディーラーたちの集い












 London2日目の夜は、Luminexディーラーたちとの集いです。すばらしい眺めとおいしい料理、いいレストランがロンドンにもあったんだねと、認識を新たにします。

私の右となりがスイスのディーラーで、左となりがオーストラリアの人、そして正面はベルギー、そのとなりがオランダ、写真の左サイドには、中国やスウェーデンなど、まあ多彩です。確実にLuminexのディーラーは増えています。

 これまでは、なんとなく友人のようなおつきあいが続いていたLuminexとも、そのうち自分も単なるローカルエリアの担当者という感じになるんだろうか?やはりこれだけのディーラーを相手にしてるのだから、いろいろ気を遣うだろうしね。ちょっと寂しい気もしますが、成長していくにつれ、ドライな部分も出てきますね。

さあ、Luminexは今後、照明、音響、映像分野でも必要なネットワークスイッチのメーカーとして、しかしシスコやHPとは異なる本当にステージ演出の世界に特化したスイッチメーカーとして成長していくと思います。是非、多くの日本のユーザーの方々の期待に応えられるよう、マイルランテックも共に努力していきます。よろしくお願いします。




アンタッチャブルな境界線上の何か













 RDMについては、以前からそのうち来る。きっと来ると言われ続け、相変わらず混沌としている風の分野ですが、しかしここではその話ではなく、映像さんの話です。

私が考えるに、すでにDMXも照明のイーサネットプロトコルもまた映像業界に普及しているのだから、RDMを映像機器がサポートしたらすごい便利になるだろうにと思います。そんな事を考えながら、ふらふらとRDMゾーンに立ち寄りました。

しかし映像というキーワードでつながるのはメディアサーバーまでで、しかしそのメディアサーバーもこのPLASAに集う人たちにとっては照明分野であり、映像業界の人が求めてるクオリティーなり、機能なり、また彼らがやってる仕事の内容については、完璧に未知の領域なのではないかと感じます。

RDMブースにあったCongoJrを指して、これは日本では映像業界の人がオペレートしている。これは照明卓ではなくすでに映像卓だと、言うと、ほんとに?これをオペレートしてる?みたいな驚きがありました。おそらくこちらでも、ビデオ業界の人が照明卓をオペレートするのはかなりレアケースなんだと思います。

メディアサーバーもプロジェクターも、同じ機材を扱いながら、照明業界と映像業界はどこまでも平行線なんじゃないかと自分は思う。決して交わる事なく、しかしこの狭間にある分野は常にこの先も注目すべき世界かなと思います。

ちなみに写真は、まったく関係のないLumenRadioの 最新ソフトウェアにあったRDMモニター表示です。RDMを使うとFixtureの温度表示やモードの表示、パッチ情報の他、各種センサーの状態表示などが行えます。本気で、これをプロジェクターでサポートしてほしいです。





2012年9月11日火曜日

GigaCore16XTの誕生












 Luminexから音響と照明の両方で利用できるネットワークスイッチ、ギガコアシリーズに新製品のギガコア12と16XTが登場しました。
これらは、音響用各種プロトコルにも対応するネットワークスイッチで、リダンダントやVLAN(彼らはこのITな言葉を使うよりグループのほうがステージの人には適していると言います。) やポートトランク機能を搭載するハイエンドなスイッチになります。

ギガコア12は想像通り、メタルポートのみの12ポートで、オプションによりポートトランキング(これはLuminexではマルチリンクXと命名)とグルーピングが可能で、リダンダント機能はありません。しかしマルチリンク機能を使えば、実質的にはリダンダント構成が作れる事になります。

最上位機種となるギガコア16XTについては、14Rのオプション付きをすべて搭載したもので、さらにSFPポートが4ポートあるため4つの光ポートを用意できます。

Luminexではこれらスイッチで音響、照明、映像などすべてのステージ産業に関わる人に簡単で使いやすく高い安定性をもったネットワーク システムを提供したいと考えています。


PLASA到着














 アムステルダムのスキポールから飛行機でイギリスのヒースローに到着。1時間程度のフライト。時差があるので到着は20分後みたいな変な感じです。
しかしいつものごとくパスポートコントロールにて、長蛇の列に並んでいると、アポをとっておいたイタリア人から、そろそろ着いた?という電話が入るも、まだまだいつ出られるか未定という返事をする。ようやくこの混雑を抜けて地下鉄に乗ったのが1時半頃。
 ヒースローから地下鉄で40分ほどすると目的地のアールズコートです。疲れはしましたが、さっそくイタリア人に会い、軽食をごちそうになりつつ打ち合わせ終了。

帰ってきましたロックンロールの世界。IBCに比べてド派手です。やはりこっちの空気のほうが性に合うみたい。。展示会自体はさほど大きくはないですが、どれもこれも見ればなんとなくやってる事が理解できて、質問する気持ちにもなるというのがうれしい。対してIBCの場合、何を聞けばいいかわからないというのが本音で、しかも相当高いんでしょう?これ?という印象があるので、聞く気にもなれないんですが、こちらはそんな事はありません。やはり居心地がいいです。





2012年9月10日月曜日

バーチャルな空間













 IBCは放送機器の展示会ですが、広い会場には放送機器だけでなく、コンピューター関連から各種のパーツメーカー、ネットワーク業界のビッグネーム、シスコシステムズまで幅広い企業が参加しており、目がくらむような規模に、やや羨ましい思いも感じました。
(日本では、こういう規模の展示会はありえない)
 ユーロクライシスは、どこへやらで、会場はかなりの人でごった返してます。

さて、そんな会場内のそこかしこで実演されていたのが、写真のカラーキーイングを使ったバーチャルスタジオの様子で、これが流行なのか、しょっちゅう目にしました。
グリーンのセット内で人が話をするのですが、画面内では完璧なスタジオセットが映し出され、画面の切り替わりすらも、きれいなトランジションエフェクトがかけられて、変化しています。



写真の女性が話す際には、背景の映像が手元のテーブル表面に映り込んでいるところまでが、うまく表現されており、非常にリアリティーある映像になってました。こういうソフトやハードがあれば、もはやスタジオのセットすらいらないんじゃないか?と思えるほどです。


この他にも、グリーンのカラーキーイング用セット内にいる人物の周りをまったく異なる空間にしているけれど、単にそれだけでなく、カメラをパンすると、その空間が360°見渡せるようになっていて、画面を見ていると、ロケしているようにしか見えない演出などもありました。見事なLive合成です。





実はもっとすごいFiberFox「まさに驚異的」













 IBC2日目です。今日が自分にとっての最終日です。2日目になってようやく自分が楽しめる場所が理解できてきました。しかしとにかく広いので、たまにFiberFoxに寄っては、休憩してました。そんな時、ふとリペアの話になり、いまさらながらに驚いた事があるので、みなさんにもご説明したいと思います。

 以前より、私もこのケーブルが相当な強度をもっている事は認識しており、ユーザーの方々にも、そうご説明してきましたが、これが私の想像を遥かに越えたレベルにありました。

カッターで切り込みを入れても、切れないのはケプラー繊維が入ってるからだと、昨年にもそんな話をしましたが、これがそんな中途半端なレベルではなく、ニッパーで何度も何度も同じ場所を切っても、ファイバーはまったく損傷しない強度なんです。




そしてケプラー繊維は、末端から引き抜こうとしても引き抜けないようになっているため、末端を加工してコネクターをつけた後、ケーブルを湾曲させたりしても、決してケプラー繊維がずれたりしない。

しかも、ケーブルは指で完全に押しつぶしても、ねじれてもまた、結んで引っ掛けても、通信に問題はないのです。つまり、バトンの端で照明さんがよくやる鉄管結びなどで括り付けても、問題なく、またドアで押しつぶされても問題ない。本気でトラックに踏まれても、靴底でこすってねじれても、ハイヒールで踏みつけられても、問題はないのです。

 以前、音響さんからリペア依頼をもらいましたが、それはコネクターが同じでも、異なるメーカ−のもので、ケーブルはこういう性質のものではありません。他社の同様のコネクターを使うケーブルには、この特殊なケーブルは使われておらず、よってそうした製品では、問題が起こる可能性がありますが、純粋なファイバーフォックスケーブルだと、めったにリペアするような事にはならないということです。

よって、ファイバーフォックスに否定的な人が言う「リペアできないからダメ」という話は的外れで、リペアの必要がないくらいロングライフというのが正解だと思います。

よく、細いから心配という人も、実際いますが、これも古い固定概念による太いから切れにくいという誤解によるもので、太いケーブルは被覆を2重にしていたりしますが、どれだけ被覆を厚くしても、ニッパーで同じ場所を何度も何度も斬りつければ、切れるのです。しかしファイバーフォックスには、そうした事でも切れる事がない。おまけに熱で被覆が解けても、それでもケプラー繊維が中のコアを守ってくれる。

光ファイバーが不安という人は、おそらくこのケーブルでこれまでの常識は覆るでしょう。DMXや音響のマルチと比較しても、まちがいなくこのケーブルのほうが丈夫だと言う事です。 これは本当によくできたケーブルだと今さらながらに実感しました。





長くゆったりとした夕暮れ時













 今こうしてブログを書いている時間は、すでに翌朝ですが、IBC1日目、もちろん一人だし、まわりに気を遣う必要もなく、外人さんとの待ち合わせもなく、のんびりセントラルステーションのあたりを散歩しつつ、夕食を探して歩いていました。う〜ん道が汚いのはローマやパリと同様です。タバコの吸い殻がそこら中に落ちてます。なるべく上の方を見上げるようにして、これが世界のスタンダードだなと日本の常識はここでは忘れます。

さて、日本だと夕暮れ時の6時というともっと暮れた感じがありますが、こちらはまだ昼間みたいです。でもすでに空気はやや冷たくなってきており、長くゆったりした時間の流れを感じてしまいます。


オープンテラスというか、道の真ん中にテーブルが並んでいたので、なにげにメニューを眺めていると、若い兄さんに声をかけられたので、試してみたのが、パエリアみたいなメキシカン料理。。味はパエリアですけどね。意外といけます。これ。。

困ったのはその量で、これ絶対2人前あるなという量のため、食べても食べても量が減らず、腹一杯になって、この日は、終わりました。

ホテルに帰る9時頃には、もう日も暮れて、暗くなってきましたが、RED-LIGHTの界隈は、おそらくこれからが佳境だろうと予想します。











2012年9月9日日曜日

FiberFoxという光ファイバーの専門企業












 2009年に、レンズコネクターという特殊且つ理想的な光ケーブルの接続技術に感動して、おつきあいが始まったファイバーフォックスは、コネックスという親会社があり、ネットワークインフラ用ケーブルや音響のケーブル、電源ケーブルなど、インフラシリーズ全般を扱うのがコネックス社の役目で、ファイバーフォックスはその光ケーブルのブランド。

放送業界では、光ケーブル屋として名前が通っているので、FiberFoxブランドで出展しているそうです。これが ProLight & Soundなどのステージ業界の展示会になると、Connexブランドになるわけです。

放送業界では、大きなイベントなどで光ケーブルを扱うことが多くなり、カメラケーブルやHDSDIなどの伝送にFiberFoxは使われるそうです。こうした放送業界、舞台業界含め、光ケーブルのメーカーは何社かあるようですが、FiberFoxは最近、ドイツのテレビ局からの注文が増えて、利用される機会が増えているようです。しかし、まだまだ小さな会社なので、これからが期待の会社です。

コネクターハウジングだけが自社の技術とかではなく、光ケーブルの中身もすべて自社で製作する技術があり、ケーブルには特殊なミリタリーケーブルを利用している事や、さらに、何度接続してもロスが一定となるレンズコネクター技術など、すべてがオリジナルである事、これがこの会社のすごいところです。




巨大な展示会IBC












 アムステルダム2日目。今回の旅の主要な目的は、初めて見るIBCという展示会です。いつも行くPLASAの日程と都合のよい開催日だったので、こちらを見てからロンドンへ行こうと思いました。

私が宿泊するホテルは、セントラル駅周辺ではなく、一駅離れたSloterdijk という駅のそばで、この駅から展示会場であるアムステルダムRAI (ライと発音するようです。)へは、電車で3〜4駅だと思いますが、朝、駅に行くと工事だかなんだかで、運行してないという事で、地下鉄で行く事にしました。

メトロとは言いますが、電車の大きさは日本と似たようなものでも、ほとんどの区間、地上を走ってるので、地下鉄というより日本の私鉄のような雰囲気。自転車なども乗ってきて、電車のホームを自転車で移動する人もいたり、オランダらしい風景をみつつ、スローテルデイクから直通でアムステルダムライに到着しました。

会場はとにかく大きく、1日目の印象は、何を見たんだかよくわからないけど、凄かったという感じです。しかしあまりに放送機器に特化しているので、そっちの業界の方でないと、つまらないかもしれません。。舞台業界と映像業界(放送)の大きな隔たりをここに感じます。仕事内容が違いすぎるんだと。。もちろんヨーロッパのステージ産業の会社は1社もありませんので、自分もやや興味本位な目線で歩いてました。


2012年9月8日土曜日

世界の人々が交差する街

 沈みゆく太陽が見事にアプリコットカラーできれいだなあ〜とガラス越しに眺めた長めの乗り換え時間でしたが、フランクフルトからようやく(ルフトハンザのストの影響でフライトがキャンセルになってしまった)、KLMのか弱い飛行機でアムステルダムに入りました。国内線の飛行機のもっとちいさいやつで、なんともヨーロッパって他の国に行くというのは、日本で言う東京から大阪へ行くのりですね。

その後、チェックインをすまして、TV業界の照明さんと、当社ネットワーク製品代理店である富士ライトさんたちの集まりに合流して、初体験のアムスです。いや、ほんと、実はオランダは、はじめてなんです。

世界中の人がごちゃまぜに歩いている様は、観光地らしい雰囲気ですが、私が感じる街の雰囲気はやはり田舎っぽい感じ。。イタリアのローマのような。決してスタイリッシュというわけではないというか。。それにしても東京は世界中でも相当でかい街だと、こうしてヨーロッパの都市と比較して気づかされます。

今、ようやくホテルにもどってブログを書いてますが、セントラルアムステルダムで、気持ちよく飲んだせいもあり、(皆が持ち上げてくれるので、気持ちよく飲んじゃいます。)少し酔っぱらったせいか、電車を乗り過ごしてしまい、目を覚ましたら一体どこの駅だ?という状態で、あわてて反対の電車に乗り込み深夜1時の帰宅です(ホテル)
酔っぱらうと緊張感がなくなるのがいかんなと思います。

さて明日はIBCを見学するとともに、またおもしろいもんないかな?と物色するわけですが、そんな都合良くいいもんが見つかる訳もないだろうと、さほど期待はしてません。それよりもファイバーフォックスとの話のほうがメインになります。ではまた明日。。