2013年9月15日日曜日

ショーコントロールの限りない可能性

 ShowMasterを香港で使った事があると言ってたのは、特殊効果の方でしたが、Medialonの条件制御のプログラムという特性を考えると至って普通でしょう。特殊効果のように、安全性が求められる現場では、センサーを入れて、特定の接点回路がオープンにならない限り、特定のエリアのトリガーが無効になるという仕組みは非常に重要で、これは特効だけでなく、ステージオートメーションの分野でも同様です。

モーター制御を行う際、特定の条件を満たさないとGoトリガーが無効になる仕組みは必要です。しかし特殊効果と同様、通常のショーではキュー管理でショー全体に埋め込まれなければならない。ステージオートメーションと照明、映像が同期する必要があるわけです。

映像機器だけの自動実行でも、Medialonは活用できる製品ですが、さらに音響卓のシーンをトリガーしたり、照明卓をMIDIショーコントロールで同期するというような場面でも、非常に便利で、重要な役目を果たす事になります。

こういうカテゴリーをまたがった演出とその仕組みのデザインに関わる人が必要になるのが、Medialonを活用する世界ですが、大規模で複雑なショーを組み上げるとき、このセクションは非常に重要なものとなるでしょう。

正直な話、昔の制御屋さんのように、PLCコントローラーを使った自動制御など、Medialonじゃなくても簡単なショーをつくれますが、デザイナーとともに、シビアなきっかけをチェックしながら、リハーサルの中のトライ&エラーでショーをつくる事は不可能でしょう。それは単なる制御屋さん(一次請けするような、大手の会社さんの間ではそう呼ぶらしい)では無理だと思います。

また、もう少しエンターテイメントよりの分野で、タイムコード垂れ流しというやり方も昔はあったかもしれませんが、1/100での同期は不可能ですし、より複雑なシステムの構築、例えば、ShowMasterに同時接続できるパネルウインドウは、10になりますが、これら10のパネルには、キュー進行を表示したり、出演者にきっかけを伝える画面にしたり、ショーデザイナーに現在のショーの状況を伝えたりすることが可能で、ショーの進行に合わせてきっかけで画面表示を変えるといった事は、今までのショーの同期システム(単純なタイムコード)では無理です。

Medialonを活用するショーデザインは、より深くショーデザインに関わる世界観で、言われた通り、タイムコードを垂れ流す事とは異なります。この分野を誰が担うのか?今はわかりませんが、新しいセクションが必要な事は確かで、それはショーデザイナーにより近い位置になるのではないかと感じています。やはり、Medialonには無限の可能性があり、そろそろ、この分野の確立を目指して、普及活動をしていかねばならないと感じています。





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