2014年3月28日金曜日

4月14日〜16日Medialonセミナー














 まもなく4月になりますので、ここでご案内です。4月14日〜16日の3日間、Medialon社の社長が来日し、Medialonによるショーコントロールについてとまた、新製品の概要などをご紹介します。現在、照明や映像業界の方々以外にもデザイナーの方など、多様な分野からの応募をいただいております。

 Medialonセミナーご案内

是非、この機会にMedialonのショーコントロールについて学ぶ機会を得てください。
このコントローラーが将来、オリンピックの開会式や巨大なテーマパークだけでなく、劇場やライブショーにおいても、また映像機器の同期制御についても、実は驚くほどの可能性を持つことを実感いただけると思います。

セミナーは午前と午後に分かれています。概要だけお聞きになりたい方は、午前の部にお越し下さい。また、具体的なプログラムについて知りたい方は午後の部にお越し下さい。
会場は五反田TOC内です。

当日は、Medialon製品だけでなく、Luminexのネットワーク製品の他、ミリタリー光ファイバーケーブル、LumenRadioのワイヤレスなど当社製品全般を展示しております。ご興味のある方には、当社の社員がご説明いたします。
皆様の参加を心より、お待ち申し上げます。




2014年3月27日木曜日

全国舞台照明技術者会議にilumo登場













 昨日行われた舞台照明技術者会議。数多くの照明家の方々やメーカーの方々が集まる中、冒頭、イルモが登場したわけですが、論旨はLED照明というのは、理論的にRGBの3色でさまざまな色が生み出せるはずが、RGB3点のみでは、カラースペース内の再現できる範囲は限られるという点と、アンバーの範囲や、グリーン方向の色で再現できないものが多いというものでした。また、白を生み出すには、3色では理論値通りの色にはならず、色温度も正確ではないと。。つまりきれいな白にはならない。故に今では多色で対応しているという話。

う〜ん残念なのは、ilumoはそれを解決するために生まれたスポットなんですが、それが紹介できなかった。。確かにこれまでのLED器具は、白が正しい白にならず、白のLEDを足して対応していたわけですが、それはRGBとWを個別に操作して見た目でそれっぽく混色してるわけで、それは今もほぼすべての照明器具がRawレベルミキシングなんです。

しかし、ilumoはRGBの3つのパラメーターを操作するだけで、すべての色を作り出す。白は色温度のパラメーターで動くわけですが、RGBを操作した際にも微妙に変化しているのです。つまりRGBWをバラバラに操作し、適当なミキシングをしているのではなく、正しい色温度を生み出すべく、ソフトウェアが計算してレベル変化している。

これまで、真剣にCIEのXY座標で色を指定するとか、RGBの3つのパラーメーターを操作するだけで、自動で白のパラーメータもミックスされ、正しい色のミキシングを行うような機器があったでしょうか?オペレーターが見た目で4色とか5色をカラーピッカーやホイールで操作して色をつくってたわけで、多色になるとそれだけオペレーターの手間もかかるし、コンソールのカラーピッカーも使えない。。こうした問題を解決したいのがilumoです。これを伝えたい、もどかしい想いのまま、客席に座っておりましたが、いやはや残念ですね。

ある人が、今の照明さんにとって正しい色とかミキシングよりも、明るくて見た目、派手で、エフェクトがあるほうが大事なんだという意見もいただいたことがありますが、私はilumoの問題解決は近いうちに多くの人に理解されると信じています。それがビジネスにならないと言われようが、イルモの目指している世界は、ディスコ機材ではないし、色についてどうでもいいと思うデザイナー相手ではなく、プロの照明さんにとって大事なことだと、感じています。それを提供するのが自分の仕事だと、このイルモをより多くの人に伝えていきたい。と、そう強く想いました。






2014年3月20日木曜日

まさに驚異的なチップ




 最近、LumenRadioから世界最小のDMXレシーバーチップが発表されました。
これがなぜ驚きか?というと製品開発者以外の方は興味ないかもしれませんが、驚くべきことに、これまで写真上のような大きな基盤だったレシーバーが、6mm角の小さなASICにすべて集約されるのです。どうですか?驚きませんか?

ASICというのは特定の用途に特化した複数機能を1つの回路にまとめたチップの事を言い、この小さなチップ1つでワイヤレスで送られてくるDMXをそれぞれのプロダクト向けにDMXデータとして出力できるのです。もちろんアンテナや電源の回路など、このチップを載せる基盤は必要なわけですが、それにしても小さなパーツにすることができます。

しかも、この製品はLumenRadio社のトランスミッターからの電波を受信できるだけでなく、W-DMX社のG2, G3, G4, 及びG4Sとも互換があるというのです。
ヨーロッパの市場において、ワイヤレスDMXという分野の製品は、このLumenRadio社とW-DMX社でほぼ2分しており、この2つの会社の電波を受信できれば、顧客はどちらかの製品はすでにもっており、照明器具を開発するメーカーがこのチップを搭載するのは、ワイヤレスシステムをLumenRadio1社に限定されるわけでなく、ほぼ全方位で対応できることになります。

すばらしいですね。正直、トランスミッターを販売している当社にとって、うれしい話でもないし、儲かる話でもないんですが、こういう技術には本当に感嘆します。
これだけ小さなパーツになると、搭載する器具にとってもメリットがあるだけでなく、さらに多くのLED器具に搭載可能な上、また新しい製品が開発されるのではないでしょうか?



2014年3月14日金曜日

FiberFoxの3G-SDIエクステンダー













 
 フランクフルトでは、FiberFoxからも新作が登場しています。
以前の記事で今年はマルチコアのケーブルが出ると予告してましたが、これは大幅に遅れがでています。その理由としては、写真の3G-SDI伝送装置や4K映像の伝送装置などの需要が高まり、そちらの機材の開発にお金と時間がかかっているためです。

今回、新しく登場したSDIエクステンダーは、FiberFoxケーブルでSDI信号が伝送できるもので、以前からあるDVIエクステンダーのSDIバージョンです。値段はこちらのほうがお安くなってます。

伝送チャンネルは1ch。正確には双方向を想定しており、カメラ映像の伝送とモニターのための返しが考慮されているので、装置は入力と出力があります。
HDSDIのほか、3GSDIにも活用できます。






Luminexの新作@フランクフルト













恒例のProLightSoundです。
今年のフランクフルトは、Luminexから新製品が登場する予定で、いつも以上に期待しつつ、会場に入りました。(今日は3日目になります)

少しレポートが遅れましたが、LuminexのGigacoreシリーズに写真のような2Uタイプが追加され、内部に電源バックアップユニットを搭載し、フロントとリアのどちらにも取り付け可能なオプティカルコンまたはFiberFoxコネクターのポートを搭載します。

もちろんマイルランテックの事ですから、ファイバーフォックスを推奨しますが、音響さんのようにオプティカルコンをお使いの方向けにもその仕様で用意されます。
(会場ではしっかりとLuminexをFiberFoxに引き合わせ、パーツ供給の話もしてありますので、FiberFoxバージョンもじきに公開されるでしょう。)

この製品のよさは、背面に光のパッチケーブルがないため、ラックの組み替えが楽なことと、これまでのようにLCの光パッチケーブルを慎重に扱う必要がなく、よりツアー向けと言えます。

発 売はまだ未定ですが、装置そのものは、ギガコア16を使った製品であり、内部のバッテリーバックアップもすでに製品化しているので、意外にはやく販売され ると思います。また、同時にギガコアのファームウェアがバージョンアップされます。この新しいバージョン2.0.0からは、RLinkXのLEDランプが 機能するようになり、またウェブ画面はより多くの情報が表示されるようになります。そしてリダンダントの切り替え速度は大幅に早くなります。





2014年3月5日水曜日

ilumoの変更点について














 今日、これから空港へ向かい、日本に向けて帰る予定です。
以前のブログ記事で、新しいilumoは30%明るくなると宣言したかもしれません。この点、情報が錯綜しているようです。少し説明が必要ですね。

今回、スペクトラムアナライザーで、個々の色をチェックしたのですが、確かに27%から30%は明るくなってはいるものの、それが目に見えて明るいとはならないようです。
この点においては、30%という数値を高く評価しすぎたきらいはあったと思います。
混乱を招いた事をお詫びします。

ちなみに、もっと明るくという要望で、極端に明るさを追求すると、ファンを強くせねばならず、そうなると静寂性が損なわれると。。 このあたりはトレードオフの関係になるわけですね。明るさと静寂性のバランスをとったら、ilumoの今の形があると言えるかもしれません。

ちなみに写真は白のilumoですが、意外とかっこいいですね。







正確な色を生み出す努力
























 これまでにあった価値観やカルチャーとは異なる位置にある製品が誕生すると、それを理解するのが難しいというのは、しばしば起こるもので、必ずしも照明さんの求めるものと開発者が提供するものが一致するとは限らないまでも、ilumoは確かに新しい試みをしていて、それはとてもユニークであり、照明で色を作るという点において、もっともシンプル且つ大事な事を真剣に考えているのは確かです。

ilumoの作り出すカラーはCIEカラースペース内の正しい色を再現することで、これまでの適当なカラーミックスという世界感を大きく前進させるものとなっています。
適当と言ってはなんですが、これまで基準がないというか、あっても、それが各社それぞれの基準であり、光で生み出す色に関わるすべての人にとっての標準というのがカラースペース以外に見当たらないし、これを基準に正しい数値で作る色は確かに正確であろうと思います。

想定したとおりのミキシングで、色温度の測定値と想定値がかなり近い位置にあることや、色についてもカラースペースの座標軸に位置する正しい色を再現するというのは、やっぱりすごい技術だなと思います。この努力がいつか認められることを祈って、私もJamesの仕事をしばらく手伝おうと思っているのです。





今日も快晴マンチェスター























昔から自分は、晴れ男の可能性があって、行く先々で雨が止んだり、突然晴れたり、いろいろと都合がいいですが、今回も1日目は若干、雨のちくもりでしたが、翌日は快晴で、本日2日目も晴れました。(FaceBookページでは連続投稿してますが、ブログは文字数が多くて、時間がかかりますね)

まだ滞在中です。しかし今日が最終日。。帰りのフライトを考えると、フィッシュ&チップスのほうがマシか?とも思いますが、帰らねばなりません。社員からは、そのままイギリスに残ってれば?どうせドイツにも行くんだし、という冷たい意見が出てましたが、いや帰ります。なにか?

今回のマンチェスターへの旅は、ilumoLEDについて、いろいろと話合う必要があり、また最近、会社の名前も変わり、新しい体制になったこともあって、Jamesとその周辺の人に会っておく必要がありました。

Jamesとは昨年のLDI以来ですが、彼の周辺は確かに変化したようで、Inovation LEDという会社名、nStageという設備設計をしている会社によるサポートなど、以前よりもかなり状況は変わりました。

彼の光と色への情熱は今も熱いままで、今日も残業してまでカラーキャリブレーションについて取り組んでいます。最後の最後まで問題解決に向けて取り組む姿は見ていて頼もしいですが、数多くのリクエストとしつこく提案しつづける自分も、なかなかしぶといなと我ながら思います。





未来の照明システムに向けて













 しつこいようですが、まだマンチェスターにいます。
 写真は先の説明にあったコンソールのスイッチングにLuminexが活用された現場です。
Luminet モニターが2面立ち上がってます。これだけ多くのコンソールのアートネットストリームをスイッチングするというのは、なかなか大変なもので、もちろんDMXが届いているかどうか、ネットワーク上では何か起きていないかなど、監視することは重要です。

こういう仕事を舞台照明に特化したSEと表現して、新しい仕事が生まれる可能性を示唆してきたつもりですが、それが1つの形になったような気がして、この現場の話は、なんとも感慨深い印象です。

今でもネットワークシステムを否定する人はいますが、それが過去への回帰でしかなく、前を向いた意見ではないことは確かで、DMXケーブルを何十本も引き回して、それらは冗長化(2重化)すらできないというのは、やはりどこかおかしい。未来的でなく、合理性に欠けると思います。

しかし、この現場のように、すでに気づいている人は数多くいて、やがて多くの現場でこのようなDMXスイッチングや光ファイバーによる伝送など、当たり前になるんでしょう。そして、それが実現したときには、また次の未来へ向けてマイルランテックは、新しい何かを提供していかねばならないと感じています。




2014年3月4日火曜日

コンソールのDMXスイッチング 第2報













 コンサート現場の第2報です。しかしながら私はまだマンチェスターです。
昨日は小春日和の1日でしたが、一転して今日は雨です。どんよりとイギリスらしい天気になりました。(この投稿では、そんなことはどうでもいいですね)

さて、会社から写真を送ってもらったので、掲載します。
私はあくまで聞いただけなので、詳しく報告できないのが残念ですが、ほとんどのコンソールがアートネットを出力するので、写真のようにスイッチにはコンソールからのアートネットストリームが入ります。これをノードのDMX出力で切り替えているのですが、通常、LuminexのノードでDMXレベルを利用したスイッチングは、2ソースに限定されるため、2台以上のスイッチングとなると、もう1つの可能性としてリルートという機能を使い、アートネットソースそのものを入力の上流でスイッチングする方法もありますが、今回は、一部のコンソールはシミュレーションソフトに送りたいとのことでしたので、それも使えず、結局はプロファイルを切り替えて対応したようです。

それにしても、Luminexは、多様な使い方ができるノードだと思います。 これを使いこなすと、かなり複雑なシステムを安全に運用できますね。しかもコンソールからのアートネットストリームは画面で監視もできて、ある意味、照明のシステムエンジニアという仕事に脚光を与える仕組みかなと思います。遠い昔、私が若い頃に憧れた職業です。。


2014年3月2日日曜日

Luminexのコンソールスイッチング第一報

 連続投稿します。要は暇なんです。
電話で、Jamesから昼には戻れないと言われ、口では「いいよ;気にしない」といいながらも、一人でランチをとることになり、昼からやけ酒です。

ついでに頼んだパスタがまずいです。ホテルに帰りたくなりました。。そんな中、メールが届き、この土日で当社の井上がサポートしていたコンサート現場が無事におわったそうです。いやはやGreat Jobです。。

この現場ではLuminexのノードを使い、複数のコンソールを切り替えて使うという試みをしていました。1台が本番中、別のコンソールのDMXストリームはシミュレーションソフトに送ってデータ作成というシチュエーションです。DMXは8ユニバースを同時にスイッチング。。もちろん伝送ケーブルはFiberFoxで2重化しています。

近いうちに写真などとともにご報告できるのではないかと思いますが、とてもLuminexらしくて、クールです。やはりLuminexのノードは非常にパワフルで、さまざまな使い方が可能ですね。ネットワークスイッチとノードまでを手がけるからこその安心感です。

当社では、ネットワークシステムと光ケーブルなど、この専門分野においては、井上と佐藤という二人がまさに、その専門家であり、私の出番はもうないです。

マンチェスター到着













 おはようございます。今、マンチェスター市内のカフェでブログ更新しています。
長いフライトでした。。毎回のことですがヨーロッパへの旅行は疲れます。
シャルルドゴール空港に着いたのが朝の3時頃、空港の職員にセキュリティーチェックに行くよう促され、結局、次の便の待機場所で朝の4時。。7時まではまだ、かなりの時間がありましたが、しかたなくソファで寝て、朝の8時にマンチェスターに到着しました。

(CDG空港は、朝5:30分くらいには店が開き始めます。コーヒーとサンドイッチをゲットできました。)

マンチェスター空港はなんていうか、ちょっと田舎の空港の印象ですね。殺風景というのがぴったりです。そして到着したのはいいけれど、空港からどうやってホテルに行けばいいかわからず、Stationと書かれた表示に導かれるように歩いていくと、ターミナル2に駅がありました。

どうやらホテルまで電車で行けるらしいことに気づき、意外とすんなりホテルに到着したものの、チェックインは2時からだし、Jamesからの電話は正午とのことなので、 しばらく街を散策することにしました。

ホテルに荷物を預けて、 とりあえず電車に乗ってどこへ行こうか?と路線図を見ていると、ピカデリーという名前の駅があるので、きっと繁華街だろうと予想し、マンチェスターピカデリーに到着です。今はWifiのあるカフェでコーヒー中。われながら時差へのアジャスト能力の高さは、相変わらずで、こっちの時間でちゃんと腹が減ってます。 厚切りベーコンとか食べたくなるのを我慢しつつ、Jamesを待とうか、それとも先に食っちゃうか?思案中です。。




2014年3月1日土曜日

夜の成田

 土曜日の夜です。さきほど成田に到着し、これからマンチェスターに向けて出発です。
夜遅くの便は初めてで、少し寂しい感じがします。そして今回は一人旅です。

パリを経由してマンチェスター空港に行く予定ですが、パリで4時間待たされるという。。しかも到着は夜中の3時です。もっとよく考えてチケットをとりましょうと言われそうですが、急な旅だったもので、ぜいたくは言えません。

明日の朝には行動開始といきたいところですが、昼ごろまでilumoの開発者には会えないため、どうにか時間をつぶして、James氏のお迎えを待ちたいところです。 電話がかかってくる予定なんですが、初めての場所だけに不安もあります。

今回の旅の目的はもちろん当社で輸入しているLED照明器具 ilumoのふるさとに行く事で、最近、刷新された新しい環境を視察するとともに、みなさんにilumoの開発状況や、カラーキャリブレーションの現場、そして新しいilumoの事など、最新情報をご報告できたらと考えてます。

まだまだこれからのilumoだけに、私としては、しっかりとilumoについて知るとともに、われわれの思いも伝えて、今後も日本のユーザーに、感動を提供できたらと心は燃えてます。いや、本当にこの製品のコンセプトはすばらしいんです。正しい色を産み出すその挑戦に私は感動を覚えます。こういう感動を与えてもらった以上、責任をもってこの仕事を続けていきたいと思うのです。