2017年8月9日水曜日

ホール設備のあり方、もう一つの側面

 今年に入り、久しくお会いしていなかった元上司と話をする機会がありました。もうすでに何ヶ月か前のことですが、非常に懐かしく、また多くの知見を与えてくれる良い機会になったことは、大変ありがたい機会であったと思います。今でも私は未成熟かつ、足りないことが多いと自覚していますが、舞台照明会社に勤めていた20代の頃はさらに輪をかけて、人としてなっていなかった時代。。。。

 当時の上司はよくぞ、自分を使ってくれたものだと思うし、その当時があって今があることを鑑みると、上司の忍耐力への感謝と失礼で生意気な当時の態度を深くお詫びしました。確かに、若い頃から激しい感情と情熱でひたむきな性格だったからこそ、今のような仕事ができたのかもしれませんが、いや、やはり今の自分があるのは、当時から今まで自分に関わってくれた人、先輩や後輩、舞台人としての所作を教えてくれたフリーの方々や、関係各社の人たちのおかげだと思います。やはり自分は、舞台をルーツにして生きているなと強く感じます。

そんな私ですが、時々、公共ホールの照明設備について議論する機会を頂くことがあります。偉そうに登壇するのは本意ではありませんが、当社はネットワークインフラの製品を提供する企業であり、劇場やホールの設備について無関係ではありません。そういう機会があれば、自分の知り得る情報を公開するべきと思い、今もそうした機会があれば、積極的に参加しています。

昔を振り返ると、当時、勤めた会社は舞台照明というよりホール管理業務の印象であり、その割に、自分はほとんどその仕事に関わることなく、イベントや普通にお芝居、コンテンポラリーダンス、コンサートなど派手な仕事をさせてもらっていた。しかし、今も昔もホール管理という仕事は存在しており、重要な仕事であることに変わりはなく、それら仕事を今になってフォーカスすると、その重要性について、考えさせられます。

舞台に関わる著名な人の中には、イギリスなどの舞台はプロが立つ舞台であり、素人のための劇場ではないが、日本では多くがプロではなく、素人が舞台に立つのが大きな違いだと言う声もある。しかし、これは日本の文化であり、各市町村が税金で建てたホールは、市民が使う市民のための設備であって、そういう場を提供するのが市民ホールだという価値観。元上司が話す言葉は、それが自分にとって大きな意外性というか、改めてその意味を再認識させられるものでした。

日本のホールは、市民優先であって、公演でやってくる外部のユーザーだけのものではない。貸し小屋として機能する場合も、目的は市民が見たい公演だからであって、市民ファーストという考え方は変わらないと。非常に明確だが、意外に見失いがちな価値を再認識させられる。

場所によっては、ホールや劇場がその地域の集いの場所であり、ロビーエリアで宿題をする小学生がいたり、老人たちが世間話をしていたり、部活帰りの高校生がおやつを食べていたりする環境として、その存在が人をつなぐ場になっていたり、人が憩う場所として機能する。その意味で、決して立派な公演を毎日、見るためだけの存在ではないということを、教えられ、日本の文化としてのホールへの視点とか、箱物行政と批判されてきたが、ホール設備の別の意味について、開眼させられたのは、驚きであった。やはり物事には複数の側面があるなと思いました。


経営者とて会計業務を理解すること

 経営者は一様に会計業務が苦手とか、それは経営者の仕事じゃないとか言われると、うーん。。それはちょっと違うなと思う。いや、全くわからないことなんてなく、やれと言われれば、もちろん今でも仕訳入力だってできるし、バランスシートを見て、幾つかの指標を割り出すことなど、経営者ならばできて当たり前だろうと思う。だって自分の会社だもの。

中小の社長は、会計業務が面倒で嫌いなことは多数派だし、できる人に任せるのが基本だと思うけれど、何が欲しいのか明確に伝えなければならないし、やってる内容を理解してないと指示もできないゆえに、会計業務については、経営者なら持っておくべき知識だと思う。

中小の社長はキャッシュフローだけ見てればいいとか、多くの社長がBSなんてわからないとか言われると、確かに過去の結果だけ見て経営しているわけじゃないから、バランスシートだけで会社経営なんてできないと思う。しかし、これまでの結果を数字で理解することは必要だろう。スマートなのは、月次決算して、試算表をもらって、そこから欲しい数字だけ取り出して、分析に使いたいと、多くがそうだろうと思う。そういう私も、自分が大事だと感じる幾つかの指標は持っているし、単にエクセルシートに決算書や試算表からの数値を入力して、それを判断や目標に使っている。

その代わり、経理担当者がしっかり入力しないとでたらめな数字になるし、勘定科目や補助科目を、こちらが知りたい内容じゃなく、一般的な勘定科目にまとめられたら、それこそ意味がない。せっかく保険でお金を外に逃がしたのに、資産じゃなく費用にされちゃうと赤字になっちゃう。こっちの求めている仕事は、知りたい数字を積み上げた結果であり、意図した会計結果であって、税務署に出す決算書のためだけが、目的じゃない。税理士の能力次第で会社は繁栄も衰退もするなと思う。否

資格を持って税務署に出す資料を責任を持って作成するだけ、まだマシで、世の中には偽
プロフェッショナルみたいな輩がいて、コンサルという名前で税務を請け負っちゃう人がいる。もうグレーゾーンとかじゃなく、真っ黒でしょ。と言いたい。そういう人が何に責任を持つかといえば、責任なんて持てないでしょうと。

だから中途半端な帳簿になる。意味不明な仕訳が散見される。そんなサービスでお金を取るなんて、ありえないだろうということもある。やはり会社の経理業務、実務は誰かに任せても、中身はしっかり経営者が管理、理解する必要があると思う。会社に余力があって自計化できるなら、そうした方がいいに決まっていると自分は思う。だから経営者は会計の勉強もしておくべきだと強く思う。