2019年6月28日金曜日

マイルランテック2.0

 ふと仕事を止めて、窓の外に目をやると、オフィスの窓から見える空が薄い紫に染まり、五反田の街並みが夜の光を放ち始める時間です。しかし、会社は静かで、すでに誰もいません。静かなオフィスでなんとなく未来のことを思ったとき、
ブログを更新してみようかと思いました。

それにしても、毎日のすべての時間が、仕事で埋め尽くされる中小企業の社長というライフスタイルに、そろそろ区切りをつけたいと思う今日この頃です。もちろん、それが、そう簡単ではないということもよく知っています。やはり今後も、平常運転で継続的ハードワークになるんでしょうか? いやいや、私も残りの人生を考えて、生き方を変えるべき
ときです。そう、事実、当社は今年、働き方改革を進めており、社員全員がフレックスタイム制の対象となり、以前から残業も少ないですが、さらに個人のライフスタイルと仕事を両立できるように仕事内容も変えていくつもりです。

今年、私が名付けた改革、マイルランテック2.0には、第2創業の意味が込められており、これを機に新たな価値を生み出す変化を起こそうという思いがあります。そのために、新たなメンバーを加え、ビジョンの再設定、働き方改革、サービス内容の再構築などを進めています。これは本当に大きな改革になります。それを一緒に構築してくれるメンバーを、
今も募集中です。まるで12年前に戻ったような、そんな感覚を覚えます。

イノベーションを起こすのは、本当に大変なことです。12年で積み上げた価値を過去にし、新たな価値を積み上げるのは、成功するかどうかも見えず、不安でしかない。しかし、それでも実行しなければと強く思うのは、12年の歳月で、環境も変わり、自分の役割も変わったし、マイルランテックの存在価値に、新しい何かを注入しないと、次の10年を生きることが難しいと感じるからです。もちろんきっかけはLuminexとの別れがきっかけであることも確かですが。。

時々、マイルランテックはLuminexから放り出されて、死んでしまうのではないか?といったご心配をされることもありますが、私はそう思わないです。捨てられたのではなく、お互いに別の道を選んだ。そして舞台照明というカテゴリー、それはマイルの1つの側面でしかなく、劇場の照明ネットワークインフラというカテゴリーを創出し、その重要性を訴えてきたその姿は、マイルランテックという企業の1つの仕事でしかなかったと言えるのです。事実、マイルの仕事には、メディアサーバーの販売、ショーコントロール製品の販売もあり、これらすべてが1つになってマイルランテックを形成しているのですから、1つのパートが失われても、自分はマイルの価値は色褪せないと考えています。

今、私が何を考え、マイルランテック2.0で何を表現しようとしているかは、今後の活動で見えてくると思います。われわれの価値は舞台照明分野だけにとどまらないのです。さまざまな形で、映像や照明、音響の世界に関わることがあり、これからの10年で舞台という自分の育った産業を飛び出し、まったく異なる世界で、新しいマイルが光を放ち始めるだろう。今はまさに夕暮れと夜のはざま。フェードチェンジの瞬間です。マイルランテックは、舞台照明の分野からは、少し距離を置いた働き方になると思いますが、新しい土地に新しいメンバーとともに、力強く進めるように成長を続けたいとおもいます。