2020年3月、あれは号砲だったんだよ。まさに世界を変える合図
もう2年もの時間が経過したとは。。
生き残るために、試行錯誤を繰り返し、長い間、先の見えない闇の中を彷徨い歩いて、今に至るけれど、何もかもが変わった。人生観も価値観も仕事に対する想いも。そんなことを感じている2022年の6月です。まるで嵐の後、無人島に流れ着いて海岸で呆然としているような。。ただ危機感は依然としてそこにある。
こうして思い起こすと、まさか映画ではあるまいし、パンデミックなどという言葉がWHOから発せられるとは、想像すらできなかった。これは映画か夢か?と私だけでなく、誰もが思ったことだろう。しかし、この悲劇は現実に起こった。そして世界中でロックダウンという聴き慣れない規制が行われたのも、私たちの想像のはるか先を行っていた。
劇的な拡大で、世界に大変化をもたらしたパンデミック。その後の経過はコロナという病気との共存という選択が行われ始め、2022年6月の現在、日本も海外の観光客を受け入れるという話になっており、あれほどメディアが熱中したPCR検査による感染者数について、ほとんどの人の興味は失われている。一体、あれはなんだったのだろう?
朝の通勤ラッシュ、夜の街で騒ぐ人々、そういう景色を見ていると、もう全てが終わり、また元の日常に戻りつつあるように感じる一方、個人的には、まるですべてが、リセットされたかのような印象が残る。お金を失い、人との繋がりも破壊され、自分の会社の夢も形も失い、さらには、唯一のモチベーションでもあったショーコントロールへの熱い思いも燃え尽きてしまった今、もう元の世界に戻れる気がしない。おそらく、今はこういう劇的なリセットの影響を受けた人と、さほど影響を感じず、また元の世界に戻りつつある人とに二分されるんだろう。残念ながら、自分はリセットされてしまった側にいる。
コロナによって強制的に変化させられたのは、主に価値観や仕事への意識そして生活習慣だ。一体、いままでどう生きていたのか?思い出せないくらいに、以前のような仕事の仕方や生活スタイル、価値観に、ノスタルジーや共感もない。もう完全に変わってしまった。
もう過去へ戻るつもりがないし、これまでの人間関係も、仕事の繋がりも自分には、もはや無用になりつつある。完全に燃え尽きたのだ。22歳くらいから関わり続けた舞台産業の30年間は、コロナによって完全に終止符がうたれた。
個人的には、流行り病に続く、第2、第3の何か?が、まだ起きると考えており、このリセットはさらに加速するだろうと考えている。まだ終わってはいない。今は次のハリケーンがくるまでのほんのわずかな休息期間なのだと思う。そのやがてくる大変化を直接、受ける人と受けない人がいるのだろう。次に来るハリケーンがどの程度のものか知る術はないが、この2年で受けたダメージは、非常に大きく、次がトドメになるのかもしれない。自分の人生がどう変わるか想像すらできないが、続けられる限り続けてみようと思う。ただ歩む道は、全く異なる世界へ繋がっている。